オクトパストラベラー:伝統と革新が融合したHD-2D RPG
2018年7月、
スクウェア・エニックスより
Nintendo Switch向けに発売された『OCTOPATH TRAVELER』(オクトパストラベラー)は、正統派RPGでありながら革新的な要素を盛り込んだ、高い評価を得た作品です。美麗なドット絵調グラフィック「HD-2D」と、8人の主人公それぞれが持つ独自のストーリー、そして戦略性の高いバトルシステムが大きな特徴です。
魅力的なゲーム性
8人の主人公と多様な物語
オクトパストラベラーでは、個性豊かな8人の主人公がそれぞれ独立した物語を持ちます。プレイヤーはまず1人の主人公を選び、冒険を始めます。各主人公のストーリーをクリアしていくことで、自由にパーティメンバーを変更し、他の主人公たちの物語もプレイ可能になります。それぞれの物語は独立しているため、好きな順番で楽しむことができます。各主人公のストーリーは互いに関連性があり、プレイすることでオルステラ大陸の壮大な歴史や世界の秘密が明らかになります。
個性的なフィールドコマンド
各主人公は、フィールド上で町の人々や通行人などに干渉できる「フィールドコマンド」を所有しています。これらのコマンドには「正道」と「邪道」の2種類があり、「正道」は条件を満たせば必ず成功しますが、「邪道」は成功確率が設定されており、失敗すると町の人との関係が悪化する可能性があります。このシステムは、プレイヤーの行動によってゲーム世界に影響を与え、多様なプレイスタイルを可能にしています。
戦略性の高いバトルシステム
バトルシステムは、コマンド選択式のターン制バトルです。戦闘の鍵となるのは「コマンドブースト」「ブレイク」の2つのシステムです。
コマンドブースト: BP(ブーストポイント)を消費することで、攻撃回数を増やしたり、アビリティの効果を高めたりできます。BPはターン開始時に1ポイント回復し、最大5ポイントまで貯められます。
ブレイク: 敵の弱点を突くとシールドポイントが減少します。シールドポイントが0になるとブレイク状態となり、敵は次のターン行動不能になり、ダメージが約2倍になります。
これらのシステムを駆使することで、敵の弱点や行動パターンを分析し、戦略的な戦闘を行うことが求められます。
奥深いジョブシステム
オクトパストラベラーには、12種類のバトルジョブが存在します。各主人公には固有のベースジョブが設定されており、それに加えて、任意にバトルジョブを選択して装備できます。ジョブを変えることで、装備できる武器や習得できるアビリティ、パラメータなどが変化します。バトルジョブは各地にある祠で入手できますが、一部ジョブには試練をクリアする必要があります。また、バトルで獲得したJP(ジョブポイント)を使用することで、アビリティを習得し、キャラクターを強化できます。
美しいHD-2Dグラフィック
本作の最大の特長の一つに、ドット絵調でありながら精緻な陰影表現が施された「HD-2D」グラフィックが挙げられます。1万点以上のキャラクターモーションは、キャラクターをパーツ毎に分解し、任意のモーションポーズの各部位に差し替えるという手法で量産化されました。その一方で、ドット崩れは手作業で修正されるなど、細部へのこだわりが感じられます。
多様なプラットフォームと続編
オクトパストラベラーは、
Nintendo Switch版の発売後、
Microsoft Windows、
Google Stadia、
Xbox Oneなど、複数のプラットフォームでリリースされました。さらに、Xbox Game Passにも対応しており、多くのプレイヤーがプレイできるようになりました。
2024年には
PlayStation 5|PlayStation_5と
PlayStation 4|PlayStation_4版も発売され、より多くのゲーマーにリーチする作品となっています。2023年2月には続編である『
OCTOPATH TRAVELER II』が発売され、シリーズとしての成功を収めています。
まとめ
『OCTOPATH TRAVELER』は、美しいHD-2Dグラフィック、個性豊かな8人の主人公、戦略性の高いバトルシステム、そして奥深いジョブシステムが魅力の、完成度の高いRPGです。様々なプラットフォームでリリースされているため、多くのプレイヤーがプレイでき、シリーズ化も決定していることから、今後も多くのファンを獲得していくことでしょう。ストーリー性、戦略性、そして美しいグラフィックを好むプレイヤーには、特におすすめの作品です。